歯科医院で行うレントゲン検査の被ばく線量は大丈夫?
投稿日:2025年2月18日
カテゴリ:スタッフブログ
歯科医院で行うレントゲン検査の被ばく線量について
こんにちは。井上歯科医院の歯科衛生士です。
適切な歯科治療を実施するために必要不可欠なものと言っていいのが、レントゲン検査です。レントゲン検査を行うことにより、虫歯の有無をはじめ、歯や歯周組織の状態など、目では見えないお口の中の情報を把握することができます。
しかし、レントゲン検査と聞くと、多くの方は被ばくによる身体への影響が気になるのではないでしょうか?
そこで今回のブログでは、歯科医院で行うレントゲン検査による被ばくについてお話したいと思います。
歯科医院のレントゲンの被ばく線量ってどのくらい?
歯科医院でのレントゲンの被ばく線量に触れる前に、皆さんは【放射能(放射性物質)】とレントゲン等から出る【放射線】は、異なるものだということをご存知ですか?
【放射能】
放射能とは、放射線を出す能力を意味し、放射性物質は放射線を出す物質のことを指します。
【放射線】
放射線とは、放射性物質から放出される電磁波のことです。電磁波は身体を通り抜けていくため、体内には全く残りません。
では、上記のことを理解した上で身の回りの被ばく線量を見ていきましょう。
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【図:環境省より引用】
被ばくによる人体への影響は「シーベルト」という単位で表し、健康に被害を与える被ばく線量は「100ミリシーベルト以上」とされています。
対して歯科医院で実施される主なレントゲン・CT撮影1枚あたりの被ばく線量は「0.01~0.2ミリシーベルト」と極わずかです。上記の被ばく線量で安全基準値(100ミリシーベルト)を超過するには、パノラマレントゲンであれば年間約2,000回撮影という計算になります。
さらに多くの歯科医院では、レントゲン撮影の際に鉛の入った防護エプロンを着用します。
防護エプロンを着用することにより、被ばく線量をさらに抑えることができるため、健康への被害についてはほぼないといって良いでしょう。
前述の通り、歯科治療においてレントゲン検査は精度の高い診断、適切な治療を実施するために必要不可欠ですので、必要な場合はご協力をお願いいたします。
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