骨造成を併用した前歯のインプラント治療症例
骨造成を併用した前歯のインプラント治療症例
初診時の口腔内写真です。こちらの患者さまはグラグラする犬歯を治したい(咬めるようになりたい)との主訴で来院されました。(注:黄○のところが主訴です。)
術前のレントゲン
術前のレントゲン写真です。当該歯は神経をすでに取ってある状態で、根管治療が不充分なのと咬み合わせの不調によって根が溶けていることが確認できました。
CT精密検査
さらに詳しく精密検査を行うためにCT撮影をし、立体的に骨の状況(骨の厚み、長さなど)を把握していきます。 検査の結果、犬歯の周囲に骨が溶けてなくなっていることが立体的に分かりました。 黄色○の部分で黒くなっている所は、骨がなくなっていました。(吸収していました)
正常な場合は、骨は白く映ります。(注:レントゲンやCTには、歯ぐきは映りません)
診査・診断結果を基に患者さまと相談し、抜歯後、インプラント治療、骨造成術(骨を再生する処置)を実施することになりました。
ファイナルアバットメントの装着
テンポラリーアバットメントで歯ぐきの調整後、他の歯との調和が得られたのでテンポラリーアバットメントをコピーしてファイナルアバットメント(チタン製)に移行しました。
仮歯の再調整
歯の大きさや形や厚みなど、様々なことを患者さまとお話して仮歯を調整していきます。(時間はかかりますがとても大切な時間だと思っています。)
セラミッククラウンの製作
アバットメント装着後、セラミックスクラウンの形、色などを患者さまと確認し、製作していきます。中・右の写真が完成した最終的なセラミックスクラウンです。
治療完了
咬み合わせなどの細かな調整後、装着して治療完了です。患者さまのご希望通り、天然歯とインプラントの調和がとれて自然な仕上がりになりました。
治療前後の比較
年齢/性別 | 60代男性 |
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治療期間 | 約12ヵ月(抜歯、インプラント手術、骨造成手術、アバットメント製作、セラミックス製作など含む) |
治療回数 | 14回 |
治療費 | インプラント手術/220,000円 アバットメント/88,000円 セラミックメタルクラウン/132,000円 CT撮影/33,000円 骨造成(GBR)/99,000円 合計 572,000円 すべて税込(保険診療・歯周病治療は含みません) |
リスク・注意点 | ・インプラントを長期維持、安定をさせる為に定期検診、メインテナンス及びナイトガードなどにより、就寝時の悪習癖(歯ぎしり、食いしばりなど)を緩和することがとても重要である。 |