折れた前歯をセラミックで修復した症例(20代 女性)
セラミックの包括的治療(井上歯科医院で実際に行いました)
20代の女性「前歯をキレイにしてほしい」と来院されました。
「転んで前歯をぶつけて近所の歯医者で仮歯を入れてもらったのですがとにかく黄色いんです」とのことで、お口の写真をとってみました。色、大きさ、形など違う事がわかります
仮歯を外した写真です。かなり大きく折れてしまったのがわかります。さぞ痛かったことでしょう。。。真ん中から完全に欠損しております。
治療をしていくにあたり、治療の前にお口の中・レントゲン・歯周病検査をしました。今の状態がどうなっっていて、このままだとどうなるのか、どの歯にどのような治療をするのが良いか治療計画を立てました。(今回は、前歯の治療についてのみ説明します)
レントゲンで前医での前歯の根管(神経)治療と大きなヒビが確認出来ました。ヒビは、歯の半分にまで達していました、隣の歯の神経もぶつけたことにより失活(神経が死んでる)していました。幸いにも歯周組織(歯ぐき)には、ダメージはありませんでした。
ここで治療計画を考えます。歯周組織にそれほど問題なく、根管治療、ヒビをどう治し、どう補強するのか、歯の色、大きさ、形、左右のバランス、口元の感じなどを考えた治療計画を考えました。前歯3本は、根管治療、コア(土台)、セラミックス治療をすることになりました。
仮歯を変えて、根管治療(神経)を行いました。
前歯の左右大きさ、バランスを変更しています。
当院は仮歯でさえもこだわって作成しているため、仮歯だからといって見た目がおかしいものはご提供しておりません。
歯がキレイになっていきご本人より全体の歯の色も気になるので白くしたいと希望がありましたので、ホワイトニング(ブリーチング)を行いました。
次はバランスを少しずつ変更して患者さまとコミュニケーションを取りながら、最終的な歯を作っていきます。
セラミックを作るのに歯を作るスペースがあるかを3次元で確認しています。
歯の形取り、咬み合わせ、仮歯のコピー、左右バランスを見たり、歯の色を色見本(シェードテイキング)で確認、写真を取り、技工士の先生へ情報を送ります。
こうして出来たセラミックスの歯です。
まだ、完成ではなく、お口にいれてみて、色、形、左右バランス、口元のバランスを確認し、細かい修正をします。
完成した歯を装着し、歯の形、色、バランスを整えました。口元の感じも自然だと思います。
治療前と治療後の比較写真です。「歯を見せて笑う事が多くなりました」といわれて自分もうれしくなりました!患者さまからの色々なお話しをお聞きし、色々な検査をして、診断を行い、治療計画を立て、治療をしていきます。治療を成功させるのは、患者さまと歯科医師、歯科衛生、歯科技工が「一緒に治していこう!」と思う気持ちが1つになった時に出来るのではないかなと考えています。
年齢/性別 | 20代女性 |
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治療期間 | 約7ヵ月 |
治療回数 | 14回 |
治療費 | クラウン/165,000円(税込)×3本 マイクロスコープ(顕微鏡)使用の根管治療/77,000円(税込)×3本 レジンコア(グラスファイバー)/22,000円(税込)×3本 オフィスホワイトニング/22,000円(税込)×2回 ※治療費は保険診療を含まず、税込となります。 |
リスク・注意点 | 外傷で歯が折れてしまっているので咬み合わせの確認が大切です。長期維持、安定をさせる為に定期検診・メインテナンス及びナイトガードなどにより、就寝時の悪習癖(歯ぎしり、食いしばりなど)を緩和することがとても重要です。 |